AppleがiPodの人気を牽引してきたiPod nanoの販売を辞めたことは音楽界に衝撃が走りましたね。ソニーのウォークマンもかつての勢いがなく、音楽を再生する端末がスマートフォンに移りつつあるのを感じます。
そこで今回はiPhoneで使える定額制音楽配信サービスをまとめてみたいと思います。
定額制音楽配信サービスとは?
読んで字のごとく、定額で音楽を無制限に聞くことができるサービスです。広告が入ったり、再生できる時間数が限られたりするなどの制約がありますが、無料で使うことができるサービスもあります。
サーバから音楽をストリーミング再生するので、データ通信が発生します。格安スマホなどで通信量が限られている場合、利用できる高速通信容量を消費するスピードが早くなってしまう点も気をつけたいポイントとも言えます。また後述しますが、特定の音楽配信サービスにおいて、 “カウントフリー” といって高速通信容量の消費がない格安SIMも存在します。
音楽配信サービスを紹介!
Apple Music
これは定番中の定番ですね。iPhoneの「ミュージック」アプリからアクセスが可能です。国内外問わず、4000万曲にアクセスできます。好きな音楽を選択したアクセスできる特典がある有料会員は月980円となります。クレジットカードの支払いだけでなく、コンビニなどで販売されているPOSAカードでも決済ができます。
利用できる機能は以下の通りとなります。
Apple IDでログイン | Apple Music有料会員 | |
---|---|---|
Connect上でアーティストの情報を表示 | ○ | ○ |
Connect上でアーティストをフォロー | ○ | ○ |
ラジオステーションBeats 1を聞く | ○ | ○ |
Apple Musicのラジオステーションを聞く | × | ○ |
Connect上でコンテンツを再生、「ラブ」をつけたり、コメントを投稿 Beats 1の曲に「ラブ」をつける | ○ | ○ |
Apple Music上の曲を無制限で再生 | × | ○ |
Apple Musicのコンテンツをライブラリに登録 | × | ○ |
オフライン再生用にダウンロード | × | ○ |
エキスパートからおすすめの音楽の提案を受ける | × | ○ |
音質もiTunesで購入する音楽と同等で、膨大な曲の中から、好きな曲を好きなだけ再生できます。
Apple Musicは、iPhoneだけでなく、iPad、Apple Watch、Macといったアップル製品、Android、Windowsパソコンでも幅広く利用できます。
中でも、Apple Watchは単体でBluetoothイヤホンを通じて再生が可能です。また、LTE対応のApple Watchがあれば、iPhoneがなくても再生できるのは魅力的ですね。
Google Play Music
Google Play Musicは、Googleが提供する定額音楽配信サービスです。楽曲数は3500万曲と、Apple Musicと比較して少ないですが、Googleが提供するAndroidだけでなく、アップル製品との親和性も高いのがポイントです。
MacやWindowsパソコンからは、再生にiTunesが必要なApple Musicと比較して、Webブラウザで再生できる手頃さが便利ですね。
好きな音楽を自由に再生できる有料会員は月額980円。
自分の持っている楽曲ファイルをクラウドにアップロードが可能!
Google Play Musicが他の音楽配信サービスと比較して、自分自身の持っている楽曲ファイルをアップロードできるサービスも展開されています。
筆者も、Google Play Musicでは配信されていないアニメソング『うたの☆プリンスさまっ♪』の楽曲も保存して再生しています。
Google Play Musicでは、再生したい曲の音質をアプリから変更できるので、格安スマホで使えるパケットの量が少ない方でも安心して利用できます。
LINE Music
LINE Musicは、LINEが展開する音楽配信サービスです。後述のAWAも加えて、筆者が感じる点として、邦楽のカバーエリアが非常に広いのが日本人にとって最適なサービスだと思います。
無料ユーザー | 課金ユーザー | |||
---|---|---|---|---|
LINEログインなし | LINEログインあり | ベーシックプラン | プレミアムプラン | |
LINE MUSIC上の楽曲の再生 | ○(1曲30秒間) | ○(1曲30秒間) | ○ | ○ |
楽曲の歌詞表示 | ○ | ○ | ○ | ○ |
再生時の音質の調整 | – | – | ○ | ○ |
プレイリスト作成 | – | ○ | ○ | ○ |
プレイリスト再生 | ○(1曲30秒間) | ○(1曲30秒間) | ○ | ○ |
お気に入りへの登録 | – | ○ | ○ | ○ |
LINE上でのシェア | – | ○ | ○ | ○ |
LINEアプリでの楽曲の再生 | △(iPhoneのみ1曲30秒間) | ○(1曲30秒間) | ○ | ○ |
Twitter/Faceboolでのシェア | – | ○ | ○ | ○ |
LINEアプリでのBGM機能 | – | ○ | ○ | ○ |
LINEの着うた機能 | – | – | ○ | ○ |
1ヶ月20時間、LINE Music上の曲を聞くことができるベーシックプラン、無制限のプレミアムプランが展開されています。
プラン/チケット購入場所 | ベーシックプラン(20時間/30日間) | プレミアムプラン(無制限/30日間) |
---|---|---|
通常(アプリ内) | 500円(自動更新/iPhone版では販売なし) | 960円(自動更新) |
通常(LINEストア) | 500円(都度購入) | 960円(自動更新) |
学割(アプリ内) | 300円(自動更新/iPhone版では販売なし) | 480円(自動更新) |
学割(LINEストア) | 300円(都度購入) | 480円(自動更新) |
学生には嬉しい学割プランも提供されています。対象は、年齢を問わず、中学校・高校・大学・大学院・短大・高専など。LINE Musicでは、所属する学校名の入力のみで問題ありません。
LINE Musicはもちろん、コミュニケーションアプリ・LINEとの連動機能も便利になっています。自分の聴いている曲を他の人にシェアすることができるなどの機能があります。
AWA
AWAは、エイベックスとサイバーエージェントが立ち上げた音楽配信サービス。音楽を手がける会社が関わっていることもあり、前述のLINE Musicと並ぶ邦楽の楽曲の品揃えがかなり多いと筆者は感じています。
特徴として、ユーザーが作成できるプレイリストを他のユーザーも参照できます。例えば、「90年代のヒット曲」というプレイリストを作成すると、他のユーザーも参照して、該当する楽曲を再生が可能です。いわゆるソーシャル的に使うことができるので、友達と一緒にAWAに加入してプレイリストを共有することもおすすめです。
また、歌詞も再生中に表示させることができます。残念ながらすべての曲には対応していないのですが、再生中に歌詞がハイライトされるので、海外の楽曲などを聞く際には外国語の発音などで歌詞が聞き取れない場合でも、外国語のスペルが表示されるので、安心ですね!
すべてのサービスを使うことができる「Standardプラン」は980円。無料で楽曲を再生できる「Freeプラン」も利用できます。
「Freeプラン」で使える機能は以下の通りとなります。
Freeプラン | |
---|---|
月間再生時間 | 20時間 |
オンデマンド再生 | ○ |
スキップ | ○ |
バック | ○ |
シャッフル/リピート | ○ |
シークバーの操作 | ○ |
再生キューの機能 | ○ |
リスト作成・公開 | ○ |
歌詞表示 | ○ |
広告なし | ○ |
320kbpsの高音質再生 | ○ |
Freeプランにおける楽曲の再生はフルサイズではなく、曲の盛り上がりを自動で判別した部分のみ再生できる「ハイライト再生」のみとなっています。
また、AWAではPC用の再生クライアントソフトも用意されています。iPhoneで再生した音楽を自宅やオフィスのパソコンでも再生できるのは魅力的ですね♪
Spotify
世界中で1億ユーザーが楽しむNo.! 音楽配信サービスのSpotify。Spotifyが日本に上陸した際には、mineoのケイ・オプティコムやコカコーラなど多くの企業がスポンサーとして名乗りをあげました。
筆者もこの記事を書いている際にSpotifyを使っていますが、海外の楽曲を好む方にはベストなサービスではないかと思います。
無料会員の「Spotify Free」、プレミアムプラン(月980円)の「Spotify Premium」の機能の違いは以下の通りとなります。
Spotify Free | Spotify Premiun | |
---|---|---|
4000万曲にフルアクセス | ○ | ○ |
全曲フル尺再生 | ○ | ○ |
シャッフル再生 | ○ | ○ |
期間無制限 | ○ | ○ |
オンデマンド再生 | × | ○ |
オフライン再生 | × | ○ |
スキップ無制限 | × | ○ |
広告なし | × | ○ |
高音質設定可能 | × | ○ |
実際のところ、「Spotify Premium」に加入しなくても、音楽をかなり楽しめます。広告が入りますが、広告自体、楽曲の雰囲気を壊さないものとなっているので、音楽に没頭できますね。
UIもかっこいい作りになっていて、大人のテイストを味わえるのも魅力の一つです。
格安スマホのBIGLOBEでは、Spotifyの通信を「カウントフリー」とするサービスもありますが、IIJmioやmineoで提供されている低速モードでも十分にSpotifyを楽しめます。
音楽配信サービスはまずは「使ってみる」ことをおすすめ
iPhoneで利用できる音楽配信サービスを紹介しましたが、邦楽が好きな方は、LINE Music、洋楽が好きな方はSpotifyなど、聞きたい楽曲の種類により使い分けをおすすめします。
それに加えて、Apple Watchでも音楽を楽しみたいならApple Music、iPhoneのみならず、他のAndroid端末やPCでのブラウザ再生をしたいなら、Google Play Musicの使い分けがベストです。
しかしながら、音楽配信サービスには人それぞれベストなものが異なっていると思います。まずは、一度無料会員で使ってみてから、使いたいサービスを決めることを推奨します。