皆さんは「AirMac」をご存知でしょうか。iMac?AirPods?名前は似ていますが、どれも違います。
「AirMac」とは、Appleが以前発売していた無線LANルーターのことです。現在はAppleによる修理などのサポートこそ行われていますが、ここ数年は新商品も発売されておらず、すでに性能としても古い部類の製品になってしまっているため、「Appleは無線LANルーターから手を引いたのではないか?」と噂されています。
今回は、そんなAirMacの代わりになる最新の無線LANルーターを、メーカー別にご紹介します。
AirMacの特徴
代わりのルーターを紹介する前に、できるだけAirMacに近い製品を紹介するため、AirMacが他の無線LANルーターとどんな点で異なるのか、確認してみましょう。
①Apple製品らしいシンプルなデザイン
まず挙げられるのは、他のApple製品にぴったりなシンプルで機能的なデザインです。ネットワーク機器というと複雑そうで、アンテナが付属しているなどメカニックなデザインが多い中、インテリアにもマッチする非常に高いデザイン性を持っています。
②“AirMacユーティリティ”アプリでの簡単設定
MacやiPhoneなどから、専用のアプリを使って、ネットワークに関する設定を簡単に行うことができます。特にMacには設定用ソフトが最初から付属しているので、準備も要らず非常にスムーズです。
③802.11ac (Wi-Fi 5) に対応
すでに一世代前の規格となってしまいましたが、比較的接続速度などの速い「802.11ac」に対応している機種があります。「ビームフォーミング」という技術にも対応していて、パソコンやスマホなどの場所に狙ってWi-Fiの電波を集中させることで、より強く速くネットワークに接続することができます。
④Time Machineに対応
この機能は「便利」「あったら欲しい」という方が多いのではないでしょうか。AirMacに無線(Wi-Fi)で接続しておくだけで、使っているMacの情報を自動的にバックアップすることが可能です。
特にMacBookシリーズなど持ち運ぶことが多い機種には、故障や紛失といった取り返しのつかないトラブルがつきものです。その対策として、無意識のままバックアップを取ることができます。
最新Macのための無線LANルーター
AirMacを参考に、最新Macのための無線LANルーターで押さえておきたいポイントを紹介します。
先ほど紹介した「Time Machineに対応しているか」だけでなく、AirMacが対応していない最新技術の「Wi-Fi 6 (802.11ax)」に対応しているかは重要なポイントです。他にも、Apple製品と共に使う場合はデザインがマッチしているか、また使用する環境(同時接続台数、平屋かマンションか、場所の広さ)などのマッチども合わせて確認するといいでしょう。
それでは、2020年最新の、Macにオススメな、AirMacに代わる無線LANルーターを、メーカー別にご紹介します。
TP-Link
それではご紹介…ということで、早速あまり聴き慣れないメーカーをご紹介しましょう。 TP-Linkです。このメーカーからは多くの無線LANルーター機種が発売されていて、iPhoneやAndroid端末から手軽に設定を管理できるアプリが配信されているなど、かなり便利な印象です。
今回は、その中でも売れ筋でTime Machine対応モデルをご紹介します。
Archer AX50
ちょっとメカニックなデザインですが、コストパフォーマンスに優れ、最新技術のWi-Fi 6に対応しています。接続速度も速く、Time Machineにも対応する筆者超オススメのモデルです。
先ほど紹介したように、iPhoneのアプリを使って設定ができたり、256台を同時接続できる性能を誇っていたりと、最新のWi-Fi技術をフルに生かした性能を誇っています。
なお、面白い機能としては、スマートスピーカー「Amazon Alexa」のスキルに対応しており、新しい機器を接続する時のWPS機能をオンにしたり、ゲスト接続モードを切り替えたりできます。
Archer AX20
上の機種のシリーズ機種です。ちょうど、この記事の執筆中に発表された超最新機種で、AX50と見た目はほぼ同じですが、コスパにさらに優れています。
値段が安くなった分、機能としてはWi-Fiの接続スピードが低くなっていたり、接続できるUSBポートが2.0になっていたりします。
しかし最新機種ということもあり、IPv6への対応やクアッドコアCPU搭載など、基本性能としてこちらの方が優れている点もあります。悩ましいところですが、実際に販売されている値段と、差がある機能の使用頻度などを見極めて判断されると良いでしょう。
ASUS
WindowsパソコンやSIMフリースマートフォンでお馴染みの、ASUSです。ちなみに、この会社の読み方は、公式的には「アスース」ではなく「エイスース」だそうです。昔からあるメーカーで信頼できる点と、こちらも多様な機種が発売されている点が印象的です。
ASUS RT-AX56U
Wi-Fi 6などの最新技術に対応していながら、シンプルなデザインで、値段もTP-Linkのモデルより安い、非常に優れたモデルです。もちろんTime Machineにも対応し、速度も速いモデルになります。
無線LANの設定を行う画面も、アイコンが多く初心者にもわかりやすいと評判です。また2020年4月に発売されたモデルで、かなり新しいモデルという意味でもオススメできます。
ASUS TUF-AX3000
こちらの機種は、上の機種の倍くらいの値段がする機種です。違いはずばり、通信速度やその安定性といった性能の違いです。
「ゲーミング対応」ということで、即応性などにも自信があるモデルのようです。 4本もある強力なアンテナを使っての安定した接続が可能なモデルになります。
予算に余裕がある場合や、それこそオンラインゲームなどをかなりされる方は、このような高機能なモデルを検討してみましょう。
Synology
またまたあまり聴き慣れないメーカーをご紹介します。このメーカーは、ネットワーク上にハードディスクなどを繋いでデータなどを保管できる「NAS」の代表的なメーカーの一つで、SynologyのNASでは「アプリ」などを追加して様々な機能を使うことができます。
そのSynologyが作った無線LANルーターは、そのNASで培われた様々なアプリを使用することができるので、SOHOや自宅での勤務など、かなりハードにネットワーク機能を駆使する場合には、Synologyはかなりおすすめのメーカーです。
Synology RT2600ac
こちらがSynologyの最新機種になります。Wi-Fi 6の最新技術には対応していませんが、先ほども述べたようにNASメーカーとして様々な機能を搭載した機種です。
例えば使う人によってどのくらいインターネットを使っているか確認して管理したり、時間やその内容に応じてフィルタリングをかけたりできるなど、管理機能が非常に充実しています。設定を細かくカスタマイズしたい方には嬉しい機能ですね。
もちろんTime Machineにも対応していて、Macの自動バックアップができる他、接続したUSBドライブをNASとして活用することもできます。専用のスマホアプリを使って、iPhoneやiPad上でそのファイルを開いたり編集したりすることもできます。
まとめ
今回は、「AirMacに代わる無線LANルーター」をテーマに探してみましたが、いかがでしたでしょうか。
BUFFALOやNECといったメーカーが国内では有名ですが、今回は最新技術やTime Machineに対応したあまり聴き慣れないメーカーのモデルも紹介してみました。
AirMacの新商品が発表されない今、同じような使い勝手で使用できる他のメーカーのWi-Fiにも目を向けてみてください。